921地震教育園区で倒壊校舎を見学する南三陸高校の生徒ら

921地震教育園区で倒壊校舎を見学する南三陸高校の生徒ら

921地震教育園区で倒壊校舎を見学する南三陸高校の生徒ら

921地震教育園区で保存されている倒壊校舎

(朝日新聞社/台中=三浦英之報導) 台湾を訪問中の南三陸高校(宮城県南三陸町)の生徒ら約20人は10月29日、台中市にある「921地震教育園区」を訪れ、1999年9月に台湾中部を襲った「921大地震」で発生した断層のずれや倒壊した校舎などを見学した。

921大地震では死者2415人、行方不明者29人を出した。阪神淡路大震災から4年半後だったため、日本から救援隊や多くのボランティアが駆けつけたことで知られる。台湾の人々はこの恩を忘れておらず、東日本大震災発生時には200億円を超える義援金を東北の被災地に贈った。

南三陸高の台湾訪問は、震災復興の支援をきっかけに始まった台湾・嘉義高校(嘉義市)との国際交流の一環。この日は嘉義高の生徒らと、防災や震災を語り継いでいく大切さを学んだ。

地震で倒壊した校舎を前に、南三陸高1年の高橋佑斗さん(16)は「私も祖父母を津波で亡くした。すぐにはうまく受け止められないけれど、何かを感じ取って日本に戻りたい」と話した。