台湾の関係者の前で演奏を披露する東京農業大第二高校の吹奏楽部



(東京中央社)東京農業大第二高校(群馬県高崎市)の吹奏楽部「エメラルドナイツ」が、10月10日の双十国慶節(中華民国の建国記念日)に開かれる祝賀式典でパフォーマンスを披露する。14日には同校を視察に訪れた式典準備委員会の関係者や報道陣らに対し、練習の模様を公開した。

この日は、台湾でも人気のアニメ「ワンピース」や「ちびまる子ちゃん」「スラムダンク」の楽曲に合わせたマーチングを披露した。

同校吹奏楽部が海外で演奏するのは今回が初めて。祝賀式典での公演について加藤秀隆校長は「大変光栄なお誘いで、学校としても非常に喜んでいる。生徒たちがいい経験を積ませていただくのは本当にうれしいことだ」と語った。

パフォーマンスの内容について顧問の樋口一朗教諭は「オーケストラ的な要素をたくさん入れてマーチングをするのがわたしたちのコンセプト」としながらも、台湾での公演に当たっては「台湾の皆さんが知っている曲を演奏したいこともあり、人気アニメの曲を調べてメドレーにした」と話した。

また生徒たちの様子については「おいしいものをたくさん食べて、素晴らしい景色を見て、歴史を学んで、これから成長していく上で、視野を広げたいという気持ちでいると思う」と語った。

部長の山宮悠暉さんは「最初は驚きの感情が出て、その後うれしさがだんだん込み上げてきた」とし、台湾では小籠包を食べるのを楽しみにしていると笑った。

準備委員会と共同で同校を招待した非政府組織(NGO)中華文化総会の李厚慶秘書長によると、北部・台北と南部・高雄では現地の生徒らと交流する予定が組まれているという。準備委員会の関係者は、パフォーマンスを通じて式典が盛り上がるだけでなく、台日間の友情がさらに深まるだろうと期待を寄せた。

取材に応じる吹奏楽部部長の山宮悠暉さん(右)

中華文化総会の李厚慶秘書長(右)から「台日友好」と書かれたランタンを贈られる吹奏楽部顧問の樋口一朗教諭